05AUG17 YK701 OSS→ZIA
今回の搭乗記はアビア・トラフィック、YK701便。
キルギスのオシュ国際空港を18:15に出発し、モスクワ・ジュコフスキー空港(ラメンスコエ空軍基地)には19:40に到着します。
両都市間には-3時間の時差があり、所要時間は4時間25分です。
運航機種はボーイング737-300で、本日の機材はEX-37008です。
まず、アビア・トラフィックの公式サイトから日本人が予約することはできません。
CIS各国およびアメリカのみ選択肢が存在し、「その他」を選択するとエラーが出てしまう仕様のようです。
その為旅行代理店や、ビシュケクに設置されているアビア・トラフィックのカウンターにてチケットを購入する事になります。
今回は、ビシュケク空港にある販売窓口を利用しました。運賃は13790RUB=27000JPY。
ウズベキスタン国境に近いキルギス第2の都市、オシュ。
人口20万人を超える都市ですが、玄関となる空港はこじんまりとしています。
建物を入り手荷物検査を抜けた先のロビー。
小さめのホール程度のサイズに収まっています。
右側が国際線、左側が国内線のようです。
出発案内は、国際線と国内線共用。
英語は全く表示されません。
カウンターに向かう前にも簡単なパスポート検査が。
搭乗者以外はカウンターに行けない仕様です。
カウンターは2つ。
プライオリティレーン等はなく、均一に並びます。
機内持込の手荷物には、このようなタグが。
ビシュケク空港と共用のようです。
こちらが発券された搭乗券。
出国審査および手荷物検査を抜けると、待合室に出ました。
国際線というよりもバス待ちのような雰囲気、、免税店どころか小さな売店が隅に1つあるだけです。しかも閉まってるし…
余談ですがこの際に受けたX線検査は、靴を脱いで代わりに青いビニール袋を履くという独特の方式を取っていました。
検査自体もバッテリーはもちろん、カメラの起動チェックも行うなど厳しいもの。
ビニール袋は使い捨てなのか、ゴミ箱に山のように積もっておりました。
搭乗機はすでに到着済み。
1日10便程度、ボーディングブリッジもない小さな空港なので、職員も暇そうです。
定刻の25分前に搭乗が開始。
特に順番等はないようで、一斉にゲートに集まっていきます。
PAMEHCKOE行き…ラメンスコエと読みます。
3番ゲートとありますが、国際線のゲートはここだけのようです。
機体まで歩くのかと思いきや、諸外国ではおなじみのcobusがやってきました。
2台に分かれて分乗します。満員。
到着。逆光ではありますが、機体にキルギスの国旗が入っています。
搭乗。後ろから急かされ押されでやらかす。
機内。
オールエコノミーの148席仕様です。
座席はレザーシート。
比較的厚めです。座席間隔は標準~少し狭い程度。
歴史を感じさせる頭上パネル。
新造時はコンドル航空にて運用されていたそうです。
背面はテーブルのみ。
液晶は一切ありません。
肘掛部分。オーディオ系も一切ありません。
灰皿の跡が残ってますね。
着席し出発を待っていると、天井部分にある間接照明の色が異なる事に気が付きました。
遊び心の演出か、たまたま違うだけなのか、取り換えた時期がバラバラなのか、果たして…
ドアクローズは定刻より早めの18:17。
エプロンから出発なのでそのままエンジンスタート。18:23にブロックアウトしました。
滑走路端まで誘導路がないため、途中から滑走路を通っていきます。
最奥部まで来たら一旦横に入って転回。準備が出来次第離陸していきます。
この時は滑走路30から。18:27でした。
1500mの滑走路を9割方使い、豪快に離陸。ヒヤヒヤします。
すぐにベルトサインが消えるかと思いきや、消えたのはこの高さまで達してから。
巡航高度まで上がらないと消さないスタイルでしょうか。離陸後16分後の18:43でした。
そしてここまで機内放送に英語が一切なし。キルギス語とロシア語だけです。
シートポケット内には、安全のしおりが1つのみ入っています。
意外にも、機内で「AVIA TRAFFIC」の文字を見られるのはこのしおりだけでした。
離陸後1時間ほどでドリンクのサーブ。
オレンジ・コーラ・水の3種類です。
アルコールはありません。
さらに1時間、つまり離陸から2時間後に機内食がやってきました。
ランチボックス形式で、ドリンクサーブも改めて実施。
メインも続いてサーブ。選択肢はありません。
ライスとチキンのシンプルな2つが入っています。
案外味付けが濃くて美味しい。
全景がコチラ。緑黄色野菜にライ麦パン、マフィンと無難なチョイス。
パン類が多いのは気のせいでしょうか?
野菜がみずみずしくて良いですね。意外にも量が多いです。
正直食事が出てくるかすらも不明だったので、満足。
カトラリーはプラスティック。
全体的に丸っこい形状をしています。
西に向けて飛んでいる為、陽が長く感じます。
ちょうど中間地点ですね。
大手の航空会社ですと機長から挨拶の放送が流れたりしますが、そんなものは一切ありませんでした。
食後に、紅茶とコーヒーのサービスを行っていました。
パックと熱湯を渡されます。写真は紅茶。
メインの皿がランチボックスに入るので、片づけはスムーズ。
この後さらにドリンクサービスが回ってきました。
前方ラバトリーが故障しているのか使えず、後方では絶えず行列が出来ています。
単通路機なので簡単に行き違いも出来ません。
ラバトリーは斜めに配置された珍しいタイプ。
横にカーテンがありますが、ここが非常口です。
CAが地べたで休んでました。
最後列の上にあった自由に飲める水…ですが炭酸水でした。
普通のミネラルウォーターだと思っていたので意外。
機内。文字通りの満席。1席たりとも空いてません。
それにしても、子連れが非常に多いんです。
子供だけで30人位いるのでは・・・
もちろん前から後ろから泣き声の嵐。交代交代で泣くので最後まで止みませんでした。
19:24にベルトサイン点灯。
時差の関係で、殆ど時計が進みません。
ふと下を覗いてみると。
幾ら大陸上を飛ぶだけとはいえ・・・落ちませんように。
ちなみにアビアトラフィックは、2015年にオシ空港で事故を起こしています。
機材はボーイング737-300・・・同型機です。
そんな不安と裏腹に、最終進入へ。
なんと円形に虹を纏いながら着陸していきます。
19:49、"ラメンスコエ空軍基地"の滑走路30に着陸。民間機が使える世界で2番目に長い5402mの滑走路です。
ツーバウンドですが無事に着陸できたことに、拍手の嵐です。
軍用空港なのでロシア軍の航空機が見られるかと期待しましたが、端の方にチラッと見えただけで終わりました。。
到着は14分遅れの19:54、オープンスポットです。
凄まじいまでの逆光と夕焼けですが、隣にはアントノフAn-12(11868)が。
降機。今度はしっかり。
バスにてターミナルへと移動します。
ベンツ。
4時間超乗ってきた機体。
アビアトラフィック、今まで何人の日本人が乗ったのでしょう。
目の前の車以外は何もなく、だだっ広いスペースが。
それもそのはずで、現在就航しているのはトルコやCIS諸国のごく一部のLCCや中小航空会社のみ。
1日6~7便程度しかやってこないのです。
"ジュコフスキー空港"のターミナルが見えてきました。PBB等はなく、空港の離れに大きな倉庫が1軒建っているのに近いです。
空港計画図はこんな感じ…。ここまで大きくなれるのは何年後??
民間資本の空港らしいです。
そしてここからが長かった…
最後に降りてしまったので自動的に入国審査も最後になるのですが、1人に5分以上かけるロシアの審査に辟易。
おまけに窓口が並んでても容赦なく閉められるので、並びなおしを迫られます。
入国のスタンプが押されたのは到着から2時間後でした…。
ピックアップ場所。新しい建物だけあって施設は綺麗です。
ただこの空港、まだまだ改善の余地があります。
個人的に気になった点を箇条書きにすると
・フリーWi-Fiが用意されていない
・英語が一切通じない
・レストランがない
・職員のやる気が明らかにない
・プリペイドSIMが売っていない
・公衆電話が少ない
・アクセスが最悪
といった所でしょうか。ぺーぺーの旅行者には手厳しいジュコフスキー・・・
モスクワ3大空港には鉄道が整備されているので問題はないのですが、ここにはそんな大層なものはなく…
送迎のない者はバスで2~50分かけて市内の端にあるメトロの駅まで行くか、シャトルバスで市外の国鉄駅まで行くかのどちらかになります。
タクシーは何故かいませんでした。
バスでメトロの駅に行くことに。2&2配列の大型バスです。
もう辺りも真っ暗なので、出発して5分ほどで消灯。運賃は無料みたいです。
メトロ7号線のKotelniki駅に到着したのは55分後。市外の終着駅でした。
22:15、到着から2時間半後でしたとさ…
ジュコフスキー空港を検討中の皆さまは、ご利用は計画的に。
<Information>
Airlines: Avia Traffic Company (YK/AVJ)
Aircraft: Boeing 737-330
Reg: EX-37008
Comfig: Y148
From: Osh (OSS)
To: Zhukovsky International Airport (ZIA)
STD: 18:15 (12:15)
STA: 19:40 (16:40)
by 1383f | 2017-10-06 21:39 | Avia Traffic